技能実習生が日本語能力試験(JLPT)に合格できない本当の理由と解決策
- 環境創生
- 9月16日
- 読了時間: 3分
更新日:9月25日

技能実習生にとって、日本語能力試験(JLPT)への合格はとても重要な目標です。特定技能制度への移行を目指す方も多く、モチベーションの維持や仕事への理解向上にもつながると言われています。
ですが実際には、「何回受けても受からない」「そもそも勉強していない」といった声が現場から多く上がっているのも事実です。企業様も「せっかく応援しているのに、なぜ…?」と感じていらっしゃるのではないでしょうか。
落ちる原因①:勉強する時間が足りない
最も多い原因のひとつが、「日々の仕事で疲れてしまい、勉強する時間も気力も残っていない」ということです。特に残業が多かったり、夜勤がある勤務形態の現場では、“働くだけで精一杯”な実習生も少なくありません。
また、寮に帰っても静かに集中できる環境がない場合、勉強の習慣自体がつかないということもあります。
落ちる原因②:なぜ必要なのかを理解していない
「先生に言われたから」「会社が申し込んだから」そんな理由で受けている実習生も実は多いのです。つまり、“なぜ日本語能力試験に合格しなければならないのか”を自分ごととして理解していないということです。
モチベーションが続かない最大の原因は、目的の不明確さです。「試験に受かれば特定技能にステップアップできるよ」「合格したら待遇が変わる可能性もあるよ」といった未来の具体的なイメージを一緒に伝えてあげることが重要になります。
落ちる原因③:試験対策が間違っている
意外と多いのが、「単語だけをひたすら覚えている」「ひらがなは読めるが文法が分からない」など、正しい勉強法が身についていないパターンです。
日本語能力試験は、単語だけでは合格できません。語彙・文法・読解・聴解のバランスが必要で、過去問や模擬テストを通じた実戦練習が欠かせません。
モチベーションを育てる声かけがカギ
実習生がやる気をなくしてしまう背景には、職場や周囲からの無関心や、プレッシャーだけを与える雰囲気がある場合もあります。
一方で、「少しずつ上手になってきたね」「この言い方、合ってるよ!」「次の試験、一緒に頑張ろう」そんな声かけがあるだけで、実習生たちのモチベーションは大きく変わります。
語学の上達には時間がかかりますが、続ける力は“応援されている”という実感から生まれるのです。
日本語試験は、本人だけの問題ではない
日本語能力試験は、実習生本人が頑張るものではありますが、実は“職場全体で支える”ことで成功に近づく目標でもあります。
逆に、「勉強してない」「何回も落ちてばかり」と突き放してしまえば、それこそ本人のやる気はゼロに近づいてしまいます。
合格をゴールとするのではなく、「一緒に取り組む」「成長を喜ぶ」「勉強できる時間や環境を整える」そんな“チームの空気”を作ってあげることが、何よりの支援になるのではないでしょうか。
ご相談も随時お受けしております。「学習支援に取り組みたいけど、何から始めたら…?」という企業様、ぜひお気軽にご連絡くださいね。日本語の壁を越えた先に、もっと良い関係と成長が待っています。



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