実習生が言うことを聞いてくれない時はどうすればいい?
- 環境創生
- 6月23日
- 読了時間: 4分
更新日:6月24日

「実習生が注意しても聞いてくれない…」「何度説明しても同じミスをする」そんな悩みを抱えていらっしゃる企業のご担当者様、少なくないのではないでしょうか?
特に初めて外国人技能実習生を受け入れた企業様にとって、*「言っても伝わらない」「指示を守ってくれない」*という状況は、非常にストレスになりますよね。ですが、そうした場面でも焦らず、適切な対応を取れば、関係性を改善し、実習生の成長につなげることができます。
今回は、実習生が言うことを聞かないと感じたときに、どう対応するべきか?その原因と具体的な対策について、実例を交えて詳しくご紹介します。
結論から申し上げますと、実習生が「言うことを聞かない」と感じるときの多くは、“伝わっていない”か“理解されていない”ことが原因です。つまり、「悪意があるわけではない」ケースが大半になります。
だからこそ、まずは言葉の壁や文化の違い、職場環境への不安を理解したうえで、丁寧に対応することが大切になります。それができると、実習生との信頼関係が深まり、「ちゃんと聞いてくれる」「素直に動いてくれる」ようになっていきます。
なぜ言うことを聞いてくれないのか
そう見えてしまう原因には、次のようなものがあります。
① 日本語が完全に理解できていない。
たとえば、「片付けておいてね」と言っても、「どこに」「どのように」片付けるのかまで伝わっていないと、本人は「言われた通りやったつもり」でも、企業側からすると「指示無視」に見えることがあります。
② 指示の意味や背景が伝わっていない。
実習生にとって、日本の職場ルールや安全衛生の考え方は未知のものが多いです。なぜそうする必要があるのかを理解しないまま注意されると、「自分だけ怒られている」と感じ、反発や無関心を生むことがあります。
③ 職場に居場所がないと感じている。
実は、これがかなり大きな理由になります。言葉の壁や文化の違いで孤立している実習生は、周囲とのコミュニケーションに不安を感じ、「どうせ分かってもらえない」と心を閉ざしてしまいがちです。その状態では、指示があっても心に届かないのです。
では、どうすればいいのか?
こういった問題に対して、どう対応すれば良いのか?いくつかの効果的な方法をご紹介いたします。
1. 指示は具体的に、シンプルに伝える。
曖昧な言い回しを避け、「これをどこに、どう置くか」「何時までに終わらせるか」など、具体的に数字や行動で伝えると、ミスがぐっと減ります。また、言葉だけでなく「写真」「動画」「イラスト」などを使ったマニュアルも有効です。
2. 「理由」を添えて説明する。
「危ないからこうしてね」ではなく、「このやり方だとケガをする人がいたから、こう変えたんだよ」といったように、背景や理由を伝えると納得しやすくなります。実習生の多くは「意味が分かれば守ろうとする」真面目な性格の方が多いです。
3. 定期的に1対1で話をする。
集団の中では話せなくても、1対1なら自分の気持ちを話してくれる実習生は多いです。「最近困ってることある?」「仕事でわからないことある?」など、日常的に声をかけることで、信頼関係を築くことができます。
4. 「できたこと」を褒める習慣を持つ。
注意ばかりされていると、誰でもやる気を失いますよね。ときには、「今日は挨拶がしっかりできてたね」「昨日より早くできたね」と小さな成長を認めてあげると、実習生は安心して行動できるようになります。
“叱る前に、寄り添う”これこそが、実習生を動かす一番の方法なのかもしれませんね。
実習生が言うことを聞いてくれないとき、イライラするお気持ちは本当によくわかります。でも、その背後には、**「伝わっていない」「受け止められていない」**という壁があるのだと気づくだけで、関わり方が大きく変わっていきます。
外国人実習生との関係づくりには、根気・理解・工夫が欠かせません。その努力は必ず、実習生の成長と企業全体の活性化につながります。
私たちも、企業様と実習生がよりよい関係を築けるよう、これからも情報発信とサポートを続けてまいります。お困りの際は、どうぞお気軽にご相談くださいませ。
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